3. 加圧トレーニングと神経系機能の改善
最近、リハビリなどの分野で話題になっているのが、加圧トレーニングによる認知症の方の歩行改善です。
認知症の方は、運動神経系機能が低下し、歩行の姿勢が悪くなります。
その特徴は
- 腰が曲がる前かがみの姿勢
- 脚が上がらないすり足
- 極端に歩幅が狭くなる
- 脚が真っ直ぐ伸びず、常に膝が曲がった状態になる
- 肩が左右に揺れ、体を安定させることができない
このような特徴が現れます。なぜこの様な歩行になるかと言うと、体の筋力が低下し頭の中でイメージする体の動きができない。
そしてもう一つは、認知症が原因で運動神経の機能が正常に働かなくなります。
運動神経とは、脳の指令を筋肉に伝える働きで、脳から出るアセチルコリンと言う伝達物質が、筋肉に適切な量を受け取る事ができると、脳のイメージした動きができるようになります。
認知症になると、脳から適切なアセチルコリンの分泌されなかったり、筋肉が指令を受け取る事ができなかったりするのです。
ただ、最近の研究では加圧トレーニングを行うと、運動神経系の機能が整備され、脳のイメージした動きが適切にできるようになります。
私の経験からですが、加圧トレーニングに加え、正しい歩行訓練と、関節の可動域を高めるための他動運動を同時に行うと効果的だと思います。
この機能を考えると、加圧トレーニングを子供の運動神経を高めたり、脳血管疾患で後遺症を持ったリハビリなどでも効果が出ると思います。
加圧トレーニングの可能性が高まります。
